- 原題
- American Idiot
- 劇場
- セントジェームス劇場
- 上演時間
- 95分(休憩なし)
- プレビュー
- 2010/03/24
- 初日
- 2010/04/20
- クローズ
- 2011/04/24
- 公式サイト
- http://www.americanidiotonbroadway.com/
あらすじ
くだらないニュースやCM、ゴシップが繰り返しTVで流されている今の世の中。
こんな現状はうんざりだと感じている、”郊外”で暮らしているジョニー。
もうすぐ30歳になろうとしているジョニーは、 今まで何も成し遂げた事がないまま、だらだらと人生を過ごしてきた。
そんなジョニーは、友人のタニー、ウィルと共に”街”へ飛び出して、 新しい人生をスタートさせようと決めた矢先、なんと、ウィルの彼女が、彼の子供を妊娠・・・・・・。
郊外に残る事を決めたウィルを置き、 ジョニーとタニーはバスに乗ってアメリカを横断!
ところが、そこで目撃したアメリカは、 郊外にいた時よりも吐き気をもようおすような、ひどい世界だった。
”街”に幻滅したタニーは、愛国主義のイメージに洗脳されて、なんと軍隊に入隊。
一人ぼっちになったジョニーは、 自分のもう1人の人格、「セイント・ジミー」を呼び起こし、 ドラッグとセックスに溺れていく・・・・。
はたして、ジョニー、タニー、ウィルの運命は・・・・・・・。
みどころ
「振付け」というよりも、「あふれ出る感情を体で表現したら、こんな動きになりました!」 って感じです!!!
小さい子供って、思い切り駄々をこねる時、床に寝転がって、手足をバタバタさせたりするでしょ!
あんな感じで、体や気持ちから溢れ出るものを押さえずに、その全て表現するようなダンスなんです!!!
キャストの勢いと迫力に、感動というよりも、とにかくその「パワー」に、飲み込まれそうな感覚になる作品です!
『スプリング・アウェイクニング』と同じスタッフが手掛けている作品なので、若者たちの怒りや葛藤を表現させたら、きっとピカイチなんだと思います!!!
あとは、トニー賞を受賞している照明もカッコイイですよ!!!
楽曲
1994年にメジャーデビューをし、世界的に人気の『グリーン・デイ』が楽曲を担当しています!!!
というより、全曲を通して一つのコンセプトとして製作され、2005年にグラミー賞を受賞したアルバム、『アメリカン・イディオット』を舞台化したのが、この作品なんです!
アルバム、『アメリカン・イディオット』の全曲に、2009年に発売された『21世紀のブレイクダウン』の楽曲を加えて作成されたミュージカルです!!!
どの楽曲も本当にメッセージが強く、印象に残る名曲揃いです!!!
衣装
基本的には普段着のような感じなので、豪華な衣装は登場しません。
男性キャストも女性キャストも、ジーンズにTシャツやタンクトップ、靴はスニーカーといった感じです!
途中でキャスト全員が下着姿で登場したり、女性キャストがスパンコールのワンピースで登場する場面などがありますが、基本的には普段着といった感じです。
キャスト
とにかく僕は、ある2人のキャストに目を奪われっぱなしでした!!!
1人目は、主演のジョニー役を演じていた『John Gallagher Jr.』!!!
ジョンは、2007年に『スプリング・アウェイクニング』を観た時に、ものすごくファンになったんだけど、相変わらずの迫力!!!
きちんと決められたキレイな演技をするんじゃなくて、怒りや思いにまかせて、内面を吐き出すような表現をするのが、もうもうピカイチの俳優さんです!!!
彼、バラードを歌う時以外は、めっちゃツバを飛ばしながら歌うんですが、その勢いとパワーといったら、それはそれは、もう、誰も敵わないといった感じです!!!
だって、曲のあと、すぐにセリフがある場面では、「はぁ、はぁ・・・」と、呼吸が乱れているのをマイクが拾っちゃってるんですよ!
通常、ミュージカルって、そんな風に息が乱れるのはどうかと思うけど、この作品関しては、全然アリなんです!!!
むしろ、その呼吸の乱れが、より激しさを感じさせてくれて、この作品を際立てているようにようにさえ思っちゃいます!!!
そして、もう1人は、アンサンブルの『Brian Charles Johnson』!!!
彼、背は大きくないし、けっこう太っているのに、ダンスのキレと表現力が凄くて、「どうしても注目してしまう!!!」と思っていたら、ブライアンも、『スプリング・アウェイクニング』に出演していたんですよ~~~!!!
どうりで、カッコイイはずだ~~~っ!!!
ブライアン以外の男性キャストは、背が高かったりスリムだったり、筋肉質だったりするのに、彼だけ本当に太っています!(笑)
でも、そんなブライアン!!!
他のどの男性キャストよりも、本当に常に一生懸命になって歌って踊るので、気が付くと彼を見ちゃっているんですよね!!!
たしかに、『スプリング・アウェイクニング』の時も、一際目立って踊りまくる、太っちょキャラだったような・・・・・・(笑)
いやいや、ブライアンは、僕の中では、ジョンと同じくらい存在感がデカいキャストです!!!
◎2011年1月現在も、ジョニー役は『John Gallagher Jr.』が演じています! アンナンブルの『Brian Charles Johnson』も継続して出演中です!
客層
40代や50代の方などもちらほらとみかけましたが、とにかく年齢層は若い印象でした!
20代がかなり多いかと思います!!!さらに、女性が多かったです!
2010年9月の日曜日のマチネに足を運んだ際、若い女の子たちがとっても多くて、グリーンデイのTシャツを着ている人や、このミュージカルのTシャツを着ている人も多かったです!!!
カーテンコールの時、ファンの女の子たちが、客席のあちこちで、メッセージボードを掲げだして、ミュージカルの劇場っていうよりは、コンサート会場みたいな雰囲気でした!!!
トニー賞
【2010年】 装置デザイン賞、照明デザイン賞の2部門を受賞!
ブロードウェイに行く前に・・・
楽曲の予習はこちらでどうぞ!ミュージカルのサントラです!
●『American Idiot [Original Broadway Cast Recording]』