- 原題
- Spring Awakening
- 劇場
- ユージーン・オニール劇場
- プレビュー
- 1970/01/01
- 初日
- 1970/01/01
- クローズ
- 2009/01/18
あらすじ
1891年のドイツ。
クリスチャン教育で、大人たちが子供の知識をコントロールしていた時代。
男子と女子が別々の高校に通っている10代の若者たちは、次第に性に目覚める。
可愛い女子高生ウェンドラは、母親に「赤ちゃんはどうやって出来るの?」と聞くが、
母親は言葉を濁して曖昧な説明をするだけ。
一方、頭も良く、怖いもの知らずの男子高生メルキオールは、思春期独特の成熟に戸惑い、
学校の授業に集中出来ない友人モリッツのよき相談相手であった。
ある日の午後、森の中で偶然に出会ったメルキオールとウェンドラはお互いに惹かれあい、
今までに経験した事のない欲望を抱く。
そして、勉強に集中出来ず試験に落第してしまったモリッツは、父親に勘当され、絶望の末に自ら命を絶ってしまう。
彼が自殺をしたのは、メルキオールの影響だと責め立てる大人たち。
そんな中、ウェンドラが妊娠した事を知った母親は、中絶させるために病院へ連れて行くが、中絶手術が失敗してウェンドラまでも死んでしまう・・・・・・。
親友と恋人、2人を失ったメルキオールが取った行動とは・・・・・・。
みどころ
とにかく歌うシーンがスゴイです!!! キャストが衣装の内ポケットからハンドマイクを取り出して、自分の気持ちを訴えて熱唱するシーンはまるでロックコンサートのようです!
ハンドマイクで歌うミュージカルなんて初めて観ましたが、この演習がかなりいいんですっ!!!
しかも、このマイクは小道具的な飾りではなく、きちんとスイッチも入っています! なので、通常ミュージカルで使われている、額やこめかみに装着するワイヤレスマイクでは拾いきれないブレスまでもしっかりと聞こえてくるんです!!
そして、この荒っぽい息遣いが聞こえる事で、「若者達の訴え」となっている楽曲が、よりアツく客席に伝わってきます!!!
また、照明もとてもキレイで、数多くのカラー蛍光灯が使われていたり、 ステージの天井からは100個以上の小さな電球がぶら下がっていたり、トニー賞の最優秀照明デザイン賞を受賞したのも納得出来る素晴らしさです!
楽曲
1996年、アルバム『ダンカン・シーク』でデビューし、グラミー賞最優秀ポップ男性ヴォーカル部門にもノミネートされた事がある、ニュージャージー出身のシンガーソングライター、『<a href="http://duncansheik.com/oldsite/httpdocs/index.html">ダンカン・シーク</a> 』が楽曲を手掛けています!
ソフト・ロック系やバラード系の曲が多く、斬新な演出と同様に、今までのミュージカルとは一線を画していると感じる楽曲が多いです。
僕のお気に入りは、『The Bitch Of Living』 と『Don't Do Sadness』 です!
衣装
先生役や両親役のアンサンブルを除いて、キャストの全員が学生という設定なので、基本的に男の子は制服、女の子は落ち着いた雰囲気の私服といった感じです。
きらびやかな衣装などは一切登場しませんが、その普段着っぽい衣装はとても現実味があって、この作品にとても合っています!
キャスト
なんと言っても、モリッツ役の『 ジョン・ギャラガー・JR』!!!
笑える演技も、シリアスな演技も、上手く聞かせる感じではなくスタンドマイクで荒削りに熱唱する姿も、どれもこれも引き込まれるものがありました!
トニー賞最優秀助演男優賞を受賞したのも大きくうなずく事が出来る、最高の役者さんでした!
客層
40代から50代くらいの方々が多い感じでした。 内容に性的な要素を多く含んでいるためか子供さんは一切おらず、20代から30代の方々も少ない印象でした。 出演している役者さん達が一番若い感じかな?!
子供さんにはちょっと向かない作品かもしれないですね・・・・・・。
トニー賞
【2007年度】 作品賞、助演男優賞(ジョン・ギャラガー・JR :モリッツ役)、脚本賞、オリジナル楽曲賞(作詞 :スティーブン・セイター、作曲 :ダンカン・シーク)、演出賞、振付賞(ビル・T・ジョーンズ)、編曲賞、照明デザイン賞、8部門を受賞!
ブロードウェイに行く前に・・・
楽曲の予習はこちらでどうぞ!ミュージカルのサントラです!
●『Spring Awakening [Original Cast Recording]』